SUPの歴史や原点、ルーツを知るということは、SUPの文化そのものに触れる事かと思います。
そうすることでSUPのテクニックを向上させるだけでなく、本当の意味での楽しみ方を体験することができると考えています。
本記事では、SUPの歴史にフォーカスを当てて解説します。
SUPの歴史について
SUPの歴史についてですが、諸説ありますがここでは主にハワイに焦点を当ててまとめてみます。
1960年代:写真ビジネスの手段としてのSUP
1960年代のハワイ州オアフ島ワイキキビーチでは、“ビーチボーイ”と呼ばれた地元市民が大きめのサーフボードの上に立ちパドルで漕ぎながら観光客のサーフィンする姿を撮影し販売するビジネスを行っていました。
その後、一部のビーチボーイが観光客を乗せるアウトリガーカヌーのパドルを使って、ロングボードや大き目のサーフボードで波乗りをしていたようです(そのためハワイではSUPを「ビーチボーイスタイル」と呼んでいます)。
これがSUPの始まりと言われていますが、この時点ではまだスポーツや競技としては普及することはなかったようです。
2000年代:サーファーのトレーニングとして徐々に認知される
スタイルとしては存在していても、しばらくの期間はショートボードやロングボードなどの影響もあり、SUPは注目されることはなかったようです。
しかし、2000年代に入りハワイアンサーファーである、“デイブ・カラマ(Dave Kalama)”、“ブライアン・ケアラナ(Brian Keaulana)”、“リック・トーマス(Rick Thomas)”、“アーチー・カレパ(Archie Kalepa)”、“レイアード・ハミルトン(Laird Hamilton)”、 “Mel Puu”、“Bruce DeSoto”などが、毎日のサーフィンのトレーニングやエクササイズにSUPを用いていたことから徐々に認知されるようになりました。
当初はトゥインサーフィンの足腰の練習用として始められたようですが、これによって沖からのテイクオフもパドルを使う事により可能になり、ロングボードのターンにもパドルがより有効な事が認知されたようです。
2003年:SUP初めての公式大会
そして2003年のハワイ州オアフ島で、“ブライアン・ケアラナ(Brian Keaulana)”の父親である“バッファロー・ケアラナ(Buffalo Keaulana)のサーフィンイベント『Buffalo Big Board Classic』の一部門(この時点では“ビーチボーイクラス”という名称)としてSUPが紹介されました。
この時、“レイアード・ハミルトン(Laird Hamilton)”がSUPの競技に参加している写真が多くのメディアで報道をされ、一気に知名度をあげることになります。
2004年:SUP、アメリカへ
2004年には“リック・トーマス(Rick Thomas)”によってSUPという新しいスポーツはアメリカのカリフォルニアに伝えられました。
最初のうちは周囲も「???」の反応だったようですが、試行錯誤の末に一つのウォータースポーツの形として完成させていったようです。
世界的にSUPの愛好者が増えて行ったのがこの時期になります。
2005年頃:SUPの多様化
2005年頃までには、それまでほぼ完全にサーフィンの分野であったSUPが、レース、ツーリング、川、ヨガ、釣りといった様々な分野、アクティビティへと多様化し始めました。
2007年:初のSUP専用ストア・雑誌の登場
2007年になると、『Standup Paddle Sports』が北米初の専用SUPストアを設立し、さらにSUPの専門雑誌である『Standup Journal』が創刊されます。
2013年:あらゆるスポーツの中で最も初参加者が多いスポーツと認定される
“Outdoor Industry Association“の2013年のレポートによると、SUPは最も初参加者が多いスポーツという報告があります。
それだけ幅広い年齢層が楽しめ、ビギナーでもハードルが低いことから、始めるのに敷居が低いということがわかります。
まとめ
本記事ではSUPの歴史、ルーツについて解説しました。
- ハワイのビーチボーイの写真ビジネスの手段として始まった
- その後サーファーのトレーニングとして徐々に認知された
- 様々なアクティビティへ多様化し、人気が高まった
- SUPは最も初参加者が多いスポーツという報告がある
今年はいけるかなー?