そもそもこの漫画『波よ聞いてくれ』の設定がよかった。
失恋ほやほやの25歳女子がなんやかんやでラジオパーソナリティーになって成長していくって設定。
「デジタルな現代にラジオ?」ってなファーストインプレッションの時点で、作者の沙村広明先生の術中にハマっていたんでしょうけど。
そこで本記事では、波よ聞いてくれを推す理由について!
『波よ聞いてくれ』とは?
『波よ聞いてくれ』とは…
『無限の住人』で有名な沙村広明による漫画で、2014年より月刊アフタヌーンで連載しています。
北海道札幌市を舞台としており、主人公である“鼓田ミナレ”がラジオパーソナリティーとしてデビューし奮闘する姿を描いっていくって内容。
ちなみにマンガ大賞の2016年、2017年、2020年にノミネートされてる作品です。
むしろノミネートされてない2018年に何があったんだ…って話ですが、まあそこはいいや(笑)
あらすじ
あらすじをざっくり解説すると…
- 札幌市のスープカレー店「VOYAGE」で働く“鼓田ミナレ”が居酒屋で知り合ったばかりの地元のラジオ局「MRS」のディレクター“麻藤兼嗣”に失恋の心情や状況について愚痴る
- 次の日、VOYAGEで勤務していると昨夜の自分の失恋与太話がラジオから流れてくる
- MRSに文句を言いに殴り込む
- 殴り込みに行ったはずが、麻藤に言いくるめられそのままラジオでアドリブトークをする
- 鼓田ミナレのトーク術やキャラクターが麻藤に気に入られ、ラジオパーソナリティーとして番組作りに携わっていく
…ってな感じ。
ここまでがコミックスの第1話~第3話くらいまでかな?
“波よ聞いてくれ”を推す4つの理由
好きな作品をレビューして推すこと(通称“推し事(おしごと)”)は布教活動の一環としてできることで、だれも傷つくことがないとてもピースフルな活動だと考えています。
そんなわけで、個人としてこの『波よ聞いてくれ』を推す理由としては…
- キャラが人間臭いから
- 掛け合いが秀逸な点
- ニッチかつマニアックな小ネタや言い回し
- 語彙力がすごい
…ってな項目があげられます。
それぞれ語ります。
キャラが人間臭いから
とにかく作品に登場するキャラクターすべてが“人間臭い”。
必ず周囲には1人はいるようなリアルさです。
- 口が悪くて姉御肌だけど涙もろくて男運がない“鼓田ミナレ”
- 計算高くて口がうまくて強引なところすら魅力にしてしまう人たらしな“麻藤兼嗣”
- かわいくて優しくてほんわかしてるけどツッコミスキル高めな“南波瑞穂”
- 見た目はヤンキーでも中身の誠実さが如実に表れてしまう“中原中也”
- 影があってクール&ビューティーでスペック高いけと私生活に悩みが絶えない“城華マキエ”
その他にもたくさん登場人物はいますが、「絶対これ作者の近しい人がモデルだろ?」って伝わるほど人間描写が細かいです。
掛け合いが秀逸な点
ちょっとしたボケや喩え、それに対してのツッコミがテンポよく頻繁に出てくるがこの作品の魅力かと。
大爆笑…というドデカイ一発を繰り出すというよりは、クスッとするようなジャブを何発も打ってくる…そんな掛け合いが作中ふんだんに散りばめられています。
トークスキルをあげるのにも非常に参考になる掛け合いです。
ニッチかつマニアックな小ネタや言い回し
使われる小ネタや言い回しの比喩表現などのターゲットがあまりにもニッチなので、わかる人には非常に突き刺さります。
でも、元ネタとかわからなくてもその雰囲気や空気感で十分面白いです。
「この元ネタ知ってたらもっと面白かったんだろうな」って無知な自分を責めてしまいそうになるくらい。
沙村広明先生の雑学の深さとアンテナの広さには感服いたします。
語彙力がすごい
もうね、語彙力がすごい。
なにがすごいって…もうすごい(笑)。
コミックス読みながら何回ググったか…。
読めない漢字も多いから何度もPCのIMEパッド使ったか…。
ああ、日本語ってこうして使うと面白いんだなって実感させられます。
波よ聞いてくれの名言10選
ここでは作中に出てきたセリフ、言い回し、比喩、元ネタなどをぐるっとまとめて“名言”としてご紹介。
まとめてたらちょっと多くなったので、とりあえずは10程選んでご紹介します!
…あ、すでに10個に達してしまった。
まだまだあったのに…。
アニメ化について
2014年から月刊誌で連載したということで…6年目にしてアニメ化です。
2020年4月より放送します。
しかも制作会社がサンライズ!
ちょっと意外!
PV映像を見る限りでは…たぶんコミックス3巻まではアニメでやると思うんですよね。
実写化について
昨今のアニメ実写化のビッグウェーブに乗って実写化されるような気もします。
まあ、アニメの評価にも左右されるでしょうけど、一般ウケするストーリーですからね。
深夜ドラマとかでやりそうかなと思ってます。
これはこれで楽しみかと。
まとめ
真面目なビジネス書から胡散臭い自己啓発書まで読むので、それなりに語彙力というか言葉のストックはあると自負していましたが…。
この波よ聞いてくれはさすがにレベルが高い。
もちろん“漫画”としての娯楽作品として読むのは前提ですが、なかなかそれはそれで自分のスキルにも役立つ作品だなと強く感じたわけです。
皆さんも、ぜひ一読を!