誰かが誰かを応援し、支持するという気持ちをきちんと考えることは、お仕事の考え方の根幹になるはずです。
それがミュージシャンでもYoutuberでも。
政治家でもアパレルブランドでも同じこと。
でもその感覚が顕著に表れるのはやっぱりアイドルのファンなのかなと。
そこで本記事では“アイドルファン”からその心理ってやつを考えて見よ―かと思います。
ファン心理から見えるの8つの「喜び」
何かしらに熱狂的になってるファンが、自分の“推し”を応援する心理をここでは「8つの喜び」にカテゴライズして考えてみます。
その8つの喜びってのは…
- 育てる喜び(Nurture)
- 承認される喜び(Approval)
- 共有する喜び(Share)
- 競争する喜び(Competition)
- 恋をする喜び(Love)
- 繋がる喜び(Connect)
- 非日常の喜び(Extraordinary)
- 収集する喜び(Collection)
…になります。
以下に詳しく解説します。
育てる喜び(Nurture)
誰かを応援することは「育てる喜び」に近い感情だと考えることができます。
まだ無名の地下アイドルを応援する感情がまさに当てはまるかと思います。
自分が応援することで、この子が人気になっていく…有名になっていく。
うれしい、、、でも何か寂しい、、、
これ、ぶっちゃけもう親心です。
承認される喜び(Approval)
アイドルの握手会に何度も参加することは、「承認される喜び」が働いていると考えられます。
TVや大きなステージで活躍しているアイドルが、自分の顔と名前を覚えてくれている…。
この「自分の存在が認められる」という心理は非常に重要と考えられます。
まあ、承認欲求とも言える心理でしょうね。
ちなみにこの場合「あわよくば…」という邪な気持ちは無意味かもしれません。
共有する喜び(Share)
この「共有する」にはいくつかの種類があると考えられます。
推しメンバーのカラーと同じグッズを共有する
メンバーによってそれぞれカラーが決まっているのが定番です(“ももクロ”や“ラブライブ”などがまさに!)。
推しメンバーのカラーのものを身に着けたり、所持したりすることで「共有している」という心理が働いています。
アイドルの成長を「共有する」
デビューしたてのまだ初々しい時代~初めてのワンマンライブ、初めてのシングルオリコントップ10入りなど、そのアイドルの成長する過程を楽しみ、それをメンバーと一緒に、またはファン同士と「共有する」ことが喜びである場合もあります。
一緒に思い出をつくってるみたいな…“共有”です。
競争する喜び(Competition)
「人は常に人と同じでありたい」と思うと同時に、「他人よりも抜き出ていたい」とも思う生き物です。
「俺はあのメンバーに○○○万円つぎ込んだ!」
とTwitterで公表してしまうのも、「自分はどのファンよりもあのメンバーを想っている」という心理からでしょうね。
恋をする喜び(Love)
誰かを恋愛感情、もしくはそれに近い感情で想うことって実は人間が生活していくうえで重要なことなんです。
それが決して対象が画面の中でも二次元でも。
実るような恋ではなくても“意味”としては成立します。
『誰かを想う気持ち』がない状態での生活って、案外寂しいものなのかもしれません。
繋がる喜び(Connect)
「承認される喜び」とも近いのですが、そのアイドルのメンバーと「繋がっている」という感覚が重要なんでしょうね。
同じグッズを使っている…という比較的低い階層から、そのメンバーに自分の存在を知ってもらっているという高い階層までその“繋がり”は非常に階層構造的です。
Twitterでフォローされるだけで喜ぶのも、これに近いんだろうなと。
非日常の喜び(Extraordinary)
ライブでもイベントでも、日常生活とはかけ離れた空間にいるということは非常に刺激的なことです。
これはアイドルに限らずロックフェス好きにも言えることかもしれません。
収集する喜び(Collection)
グッズやサインなど「モノ」に限らず、「情報」も収集する対象なんだと考えられます。
その推すメンバーのツイートからwikipediaまで調べまくる心理は「知りたい」という欲求だけでなく「その子のあらゆる情報を集めたい」という欲求からくるものともいえます。
いわゆる知的好奇心ってやつです。
マズローの欲求5段階説について
これらの喜びの心理ってマズローの欲求5段階説からも考えられます。
マズローの欲求5段階説とは…
…になります。
現代の日本では、ある程度の衣食住は確保され、安全も保障されている…と言えます(大多数・ある程度は…です)。
そうなると人は次の階層の欲求…「社会的欲求」であったり、「尊厳欲求」そして「自己実現の欲求」を求めるようになります。
その欲求に沿ったモノやコトを提供していく…。
この欲求の階層は、自分の活動やコンテンツをブランド化し、売り出す職業(ミュージシャンやバンドなどのアーティスト、Youtuberやブロガーなど)にとっても、頭に入れておいて損はない知識なんだと思います。
まとめ
アイドルファンに限らず、V系バンドのファンである通称『バンギャ』の女の子たちにも当てはまると思います。
もちろんジャニーズファンや韓流ファンにも。
この「ハマる」という心理をきちんと考えることは自分自身や生み出すコンテンツを扱う職業なら、覚えておく必要がある視点かなと思うんですわ。